S邸にて
ラベルぼろぼろ。スクリュープルにて慎重に抜栓。カビがコルクの中ほどまで進入してきていた。「(瓶の外から見て)59にしては色が若い、カビにやられているかも」とのご指摘もあり不安が頭をよぎる。
グラスに注がれたワインからは不健全な感じはない。色合いはやや褐色がかった深い黄金色。飴色の誘惑と名付けることにする(前に使っているが)。
早速各々のグラスを手に取り鼻を突っ込む。うをおおおおおぉ。これぞ古酒。よく肥えた麦藁と燻煙の香りが鼻をくすぐり天津甘栗のなんともいえない甘〜い印象そしてウィスキー、シガー、焦がしたバター。其処に「私も混ぜて」と言うようにシェリー香がグラスを昇ってくる。このアロマはすごい。複雑にして深遠。もわもわした煙のようである。
H氏曰く「マロングラッセ」。S氏曰く「シェリー」。うんうん分かる分かる。思わず頷く。三人とも満面の笑みである。
味わいはこれまた香りにそっくりである。マロングラッセに燻したナッツそしてカラメル。ややねっとりとしていて糖蜜を思わせる。酸味にへたれたところは無く健康的でもったりしていて「ピュリニ」「シャサーニュ」とははっきり区別できる。全てを悟っているかのようにやさしい微笑を湛えている。くうぅ〜。美味い。これは偉大である。
何でこのワインが特級ではないのだろう。おかげで安く買えたし、いいかな(ワインに集中してそれどころではない)。
自分ではフォアグラを使った料理は出来ないので鳥のもも肉にホワイトソースをかけて食べました。といいながらホワイトソース初挑戦だったりする(笑)。鶏肉を煮込んだスープとホワイトソースを口の中で絡ませると幸せである。ワインによく合う!!お二人にも納得してもらえてよかった。
お店での方がフォアグラと合わせるといいよ」といっていた意味がよく分かった。
ご馳走様でした。 |