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Libretto M3 で Linux:その1
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その1:導入編

  1. Libretto M3
  2. イーサネットPCカード
  3. FIPS
  4. インストーラ他をコピー
  5. インストーラの起動
  6. FTPインストール
  7. FTPインストール(行き詰まり編)
  8. FTPインストール(解決編)


1. Libretto M3


1999年11月、東芝(から NTT DoCoMo へOEM供給)の Libretto M3(Mobile Pack III)という機械を入手した。スペックは大体以下の通り。

CPUPentium MMX 133MHz
メモリ32MB(最大96MB)
ディスプレイ6.1インチTFT
640x480(似非24ビット。発色は4096色までらしい)
HDD2.1GB
FDDUSB接続(I/Oアダプタが必要)
PCカードスロット1(TypeII)
大きさ210 x 132 x 34
985g

Windows 98というOSの他、いくつかアプリケーションが入っていて、初期状態でHDDは900MBほど埋っている。

元々Linuxを入れるつもりで買ったもの。デスクトップ機と同じVine Linux 1.1をインストールすることにした。FDDはUSB接続だから使えないし、CD-ROMドライブも持っていないので、インストール方法は限られてくる。事前調査の結果、DOSからインストーラをブートさせ、FTPインストールすればいいだろう、と判明し、この方法で行くことにする。


2. イーサネットPCカード


何はともあれ、ネットワークに繋がなきゃいけない。というわけで、まずはイーサカード選び。3Comの「3C589シリーズ」なら大丈夫でしょう、って噂を聞いたのだけど、こいつは高い。9000円くらいしてる。
もっと安いのないかな、と探していくと、プラネックスコミュニケーションズの「ENW-3503-T」ってカードが山ほど置いてあり、箱の裏に「動作確認Linuxディストリビューション」てのが堂々とリストアップされ、redhatも含まれてる。redhatで動くならVineでも動くだろう、と安直に類推。値段も3000円弱と安いし、これを使うことにする。

●追記(1999/11/20):インストールが終わった後で /etc/pcmcia/config を見ると、
device "pcnet_cs"
  Class "network" module "net/8390", "pcnet_cs"

......

card "Planet ENW-3501-T Ethernet Card"
  version "IC-CARD+", "IC-CARD+", "118B660"
  bind "pcnet_cs"
という記述あり。ちなみに、pcmcia_cs のヴァージョンは3.0.9。/etc/pcmcia/config はVine用に修正されている模様。
[ToC]

3. FIPS


HDD2.1GBのうち、1GBをLinuxに割り当てることにする。パーティションの切り直しに使うのは、FIPSというMS-DOS用ツール。起動ディスクのパーティションも切り直せる、というのは信じられない。本来、FDDで起動してから作業するのが無難なんだろうが、M3付属のFDDでは起動できないので仕方がない。
不要なアプリなどを消去して100MB程削ったから、デフラグをかけておくことにする。「スワップ領域が後ろの方に残っているとうまくデフラグできないこともあるので、一旦仮想メモリをオフにして再起動し、スワップを無効にしておくとよい」という噂を聞き、素直に従う。
すると、起動途中で止まってしまった。Windowsのことは全然わからないが、仮想メモリ抜きで起動できないということは、単純にメモリが足りないのだろう。メモリ32MBじゃ起動すらできないようなOSを、実装メモリ32MBの機械にプリインストールして売るかよ? と憤る。Safeモードで再起動(Windowsが起きる前にCtrlを押しておく)したら、あっさり復活。安堵する。「Macで機能拡張をオフにして起動するみたいなもんやな」と納得。
ともあれ、メモリ32MBの機械でWindows 98を使う場合、仮想メモリはオフにしちゃ駄目、とわかる。デフラグはあきらめる。パーティションの切り直しは無事に終了し、1GBほどをDドライブとして切り出せた。

●追記(1999/11/20):WindowsパーティションにはLibretto用のハイバネーション領域(toshiber.dat)が100MB程確保されているようで、これを残したままだと、デフラグしても大して効果はなさそうである。

●追記 (2000/04/09):ハイバネ領域を消してデフラグすると、うまい具合に空き領域が確保できた。
[ToC]

4. インストーラ他をコピー


Vineには、インストールにPCカードを使う場合に必要なファイルも用意されている。「Vine-1.1/i386/dosutils/libretto/」以下にあるものをWindows領域にコピーする。

lib_inst.bat
libretto.img
loadlin.exe
vmlinuz

お好み次第で「readme.euc」「readme.txt」も。
それらをどうやってコピーしようか、と悩む。付属のFDDは起動には使えないけど、コピーには使える。一番大きなファイルでも1.4MB未満だし、手元にはWindows 95とLinuxのデュアルブートPCがある(いざとなればMacも利用できる)から、FDを使ってコピーすれば済む。
が、それでは面白くない。せっかくイーサカードがあるわけだし、デスクトップ機(Aptiva)のLinuxではWebサーバも走ってる。Windows 98にはWebブラウザもくっついてる。で、PCカードのテストも兼ね、わざわざAptivaからファイルをダウンロードすることにした。
「C:\vine\libretto\」というディレクトリを作成し、ダウンロードしたものをそこに移しておく。
[ToC]

5. インストーラの起動


「再起動するのではなく、一度電源を落としたほうがいい」という噂に従い、M3の電源を切る。「いよいよやな」と覚悟を決めて電源投入、Windowsが起きる前に「F8」を押し、「Command Prompt Only」を選ぶ。MS-DOSが立ち上がる。
「C\vine\libretto\」に移動し、英語モードに切り換えてから、インストール開始。
C:VINE\LIBRETTO> us
C:VINE\LIBRETTO> lib_inst
インストーラは無事起動した。PCカードが認識されたことを示す「ピッ、ピッ」という音も鳴る。
[ToC]

6. FTPインストール


まずは、サーバとして用いるデスクトップ機(Aptiva)側の準備。Vineの入ったCD-ROMをマウント。AptivaのLinuxは、anonymous FTPには対応させていない。だから前もってM3にIPアドレスを振っておいて、ユーザーとしてログインすることになる。
インストーラ起動。「インストールの方法」で「FTP サーバ」を選ぶ。カードの検出は無事に成功。ネットワークの設定をし、アドレス取得方法は「固定 IP アドレス」を選ぶ。で、サーバ名とVineのあるディレクトリ( 例えば「/mnt/cdrom/Vine-1.1/i386」)を指定する。「anonymous でない ftp を使用する、もしくはプロキシサーバを使用する」をチェック(ログイン名、パスワードを入力)。
設定が終わり、インストールのステップをどんどん進めていく。パッケージの選択、ファイルシステムの作成も完了し、いよいよFTPサーバにアクセスしてファイルを転送……というところで、いきなりエラー。
[ToC]

7. FTPインストール(行き詰まり編)


(この辺り、ちゃんと記録を残していなかったので、大雑把なメモとあやふやな記憶に頼ってる)。
そのエラーメッセージは、「サーバをパッシブモードに設定できないよ」と文句を言っているらしい。何がまずいのか、よくわからない。先へ進む。すると、「転送に問題が起こりました。このまま続けますか?」てなメッセージが出て停止。「いいえ」を選ぶ。しかし、何回「いいえ」を押してもダイアログが消えない。
仕方なく「はい」を選ぶと、ファイルの転送が再開された。30分程で終了。各種設定に入る。Xの設定がうまくいかず、これは後で行うことにしてスキップ。root のパスワード設定……ここで行き詰まる。何度やっても、先へ進めない。一瞬、「/etc/passwd がない」というエラーメッセージが出ているようだ。ブートローダー(LILO)がインストールできないので、このままではLinuxを起動できない。
先へ進めず、後にも戻れず、仕方なく「Ctrl + Alt + Delete」で再起動して、インストールを最初からやり直し。
しかし、その再挑戦も、結局は同じ失敗に終わる。「root のパスワード設定」のところで行き詰まってしまう。これはやはり、ファイル転送の最初に出ている「パッシブモードに設定できない」というエラーを解決しないと駄目みたいだな、と考える。
[ToC]

8. FTPインストール(解決編)


FTPサーバ側の設定に問題があるようなので、Aptivaに戻り、「man ftp」および「man ftpd」する。ざっと目を通しても、直接関係しそうなオプションは見つからないが、「ftpaccess という項目を参照せよ」とあり、「man ftpaccess」する。
すると、パッシブモードに関連する設定についての記述が見い出された。例えば、クラスCのLANで、FTPサーバのIPアドレスが 192.168.1.10 だとすると、「/etc/ftpaccess」に、
passive address 192.168.1.10 192.168.1.0/24
と追加してやることで、ローカルネットワーク(192.168.1.1〜192.168.1.254)からのパッシブモードでの接続リクエスト(「PASV」コマンド)に対し、「192.168.1.10」をFTPサーバのIPアドレスとして返すらしい。
ということで、この設定を追加してやれば、M3上のVineのインストーラが送っているらしい「PASV」コマンドにも対処できるようになるだろう。と期待する。
そして再挑戦。期待通り、「パッシブモードに設定できない」というエラーは出なかった。Xの設定も、root のパスワード設定も、問題なくクリア。M3へのVineインストールは、かくして無事完了。

●追記(1999/11/20):後日、Vineのメーリングリストの過去ログを眺めていたら、FTPインストールで「リモートサーバをパッシブモードに設定できない」とエラーが出るという、ぼくのケースと同様のトラブルに関する投稿が見つかった(1999年2月のもの)。いくつか回答が寄せられているけれど、「/etc/ftpaccess」での設定に触れたものがあるのかどうか、もっと適切な対応策があるのかどうか、今のところ不詳。
[ToC]
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Last Modified : Nov 3, 2002