"Big Music, Little Musicians! : Compositions &
Improvisations by Oakland Elementary School Children"
Retro-P0004, 1994.
|
|
|
|
| ||
|
Produced by Randy Porter and the Compact Disc Production Committee. | ||
タイトルの通り、オークランド州の小学生たち (Chabot小学校、Montclair 小学校、Thornhill小学校の4年生から6年生) の演奏を収録したCD。44曲入 (77分)。190人程の名前がクレジットされ、担当パートは、ギター、ドラム、 フルート、クラリネット、サックス、トロンボーン、トランペット、ストリン グス (ヴァイオリン、ベース、チェロ)、パーカッション。それぞれ初級、中 級、上級がある。その他、パン・パイプ、瓶 (吹奏用)、ブリキの缶、ピアノ 等。
普通なら関係者だけに配布されて終了しそうなこんな地味な際物作品が日本 の小さな輸入レコード屋の店頭に並び、面白そうな音に飢えていた物好きの手に 渡る──という、なかなかありそうもないことが起こったのは、「サーストン・ ムーア激賞!」という一言のおかげである。嘘か本当か知らないが、その言葉に 乗せられてレコード屋はこのCDを仕入れたのだろうし、ぼくはレコード屋がCDに 付したその紹介を信じた。そのレコード屋にはやたらと「サーストン・ムーア絶 賛!」な輸入盤が多く、「おまえは音楽業界の高橋源一郎か……」と文句の一つ も言いたくなったものだが、ハズレが余りなかったのはさすがである。
[14] 'Excerpt from Around D' は、テリー・ライリーの "In C" をアレンジ したもの。[42] 'Planet Earth' は、サン・ラの曲。他は小学生が作った曲もし くは即興演奏。各プレーヤーが1回だけ1つの音だけ出せる [3]、OHPによる指示 に従う [27]、といった手法もあり。
全体的な印象は、笑えるアヴァンギャルド。ジョン・ゾーンあたりが狙って もやれないような天然物。弦楽器で音程が外れたり、管楽器で音の強さをコント ロールできずに「ぴょりゃっ」と調子の狂うタイミングが絶妙で、曲によっては、 すっとんきょうなオチが強引に割り込む。
聞きどころをいくつかピックアップしてみよう。
いろいろ比較したり喩えたりもしたが、別に小学生たちがこれらの音楽家 を真似たりオマージュを捧げたりしてるわけではない。むしろ逆で、音楽家た ちの方が小学生の音を剽窃しているように聞こえる (「先取り剽窃」というや つだ)。どっちがオリジネイターか、と問われたら、「こっち」と答えそうだ し。