Macintosh で NetBSD |
電車の中で読む本を探しに入った本屋で、『MacBSD X Window System & 日本語環境活用ガイド』(三浦一則著、心交社、1998年。以下「三浦本」) という本を目にする。68Kマックで走るフリーUNIX があるというのは知ってい たけど、これがそれか。この本のタイトルにある「MacBSD」てのは 「NetBSD/mac68k」のことだそうだ。
対応機種を調べてみると、Centris 660AV も含まれている。Mac 改造の一 環としても面白そうなので、買って電車の中で読むことにする。
ちょうど HDD を増設するつもりだった。A/UX のパーティションを切って、 あれこれインストールすれば使えるようになる。必要なファイルは、あらかた おまけのCD-ROMに収録されている。
ColorClassic は通常のカーネルでは駄目だが、カスタマイズされたものを 使えば対応するらしい。ということなら、ColorClassic の方にHDDつないで MacBSD 入れて使うのがいいかも。内蔵HDD(160MB)では容量が足りないし。
ColorClassic で NetBSD を使うのは難しそうだ。やっぱりかなり遅い。
日本橋でHDD(2GB)を買ってくる。『NetBSD/mac68k 徹底入門』(神山文 雄著、翔泳社、1998年。以下「神山本」と略記)というガイドブックもついで に見つけて一緒に買ってくる。
まずはフォーマット。NetBSD/mac68k のインストールには、A/UX のパーティ ションが必要なのだが、HDDに付属の B's Crew は、A/UX のパーティションを 作れないことが判明。Apple HD SC Setup を ResEdit で改造して使うことに する。「三浦本」には Apple HD SC Setup の改造方法が載っているが、「神 山本」では「不法改造は無理に勧めません」(20頁)として書いてない。(註 1)
まず、A/UX に1.2GB、Swap 領域(仮想記憶用)に80MB、Mac 用に800MB、 それぞれ割り振ってみる。Mac 用パーティションにシステムその他をインストー ル(ここから NetBSD 用のファイルをインストールし、ブートすることになる)。
「三浦本」にも「神山本」にも、付録CD-ROMに「NetBSD 1.3.1」が収録さ れてる。「三浦本」の付録の方から入れることにする(特に理由はない)。 NetBSD のファイルシステムを作り(Mkfs というアプリを使う)、インストー ル開始(Installer というアプリを使う)。
が、インストールの途中で SCSI 読み書きエラーが出て、3回くらい失敗。 1GB以上のパーティションを作らない方が無難、と「神山本」に書いてあった のに素直に従うことにして、A/UX パーティションを800MBにして再挑戦。なる ほど、今度は問題ない。カーネルその他基本ファイルのインストールだけで3 時間くらいかかった。じっと待つ。
一旦インストールしてしまうと、NetBSD の起動とログインは、さほど問題
なし。続いて、X Window System の導入。これも「三浦本」の付録 CD-ROM を
利用。
「不法改造」? 確かに、アップル社の「ソフトウェア使用許諾契約」
(QuickTime J2-3.0 のインストーラに内蔵のもの)には、「本使用許諾契約
により明確に許可される場合を除き、お客様は、アップルソフトウェア又はそ
の一部」を、「修正」してはなりません、というくだりがある。なるほど、
ResEdit を用いたリソースの書き換えも「修正」には違いない。
さて、「ソフトウェア使用許諾契約」には、次のような記述もある。「アップ
ル社は、アップルソフトウェアに含まれた機能がお客様の要求を満足させるも
のであること、アップルソフトウェアが支障なく若しくは誤作動なく作動する
こと、アップルソフトウェアの瑕疵が修正されること、のいずれも保証いたし
ません。……アップルソフトウェアに瑕疵が発見された場合、お客様……が、
すべてのサービス、修理又は修正に要する一切の費用を負担するものとします」。
つまり、ソフトウェアの「瑕疵」(「かし」と読む。欠陥のこと)を自分の負
担で「修理又は修正」することは構わないらしい。ResEdit でリソースを書き
換えることが、これに該当するならば、それは使用許諾契約に違反するような
行為ではない。と考えておくことにしよう(でなければ、システムのカスタマ
イズなどできない)。
日本語環境の整備。の前に、NetBSD でもCD-ROMをマウントできるようにす る。「神山本」(104頁)を参考に「/etc/fstab」を書き換える。
Kterm、Canna、Kinput2 のインストール。このあたりは「三浦本」「神山 本」の指示に従うだけで、特に頭を使う必要もなし。「神山本」にならって、 漢字変換サーバは Wnn ではなく Canna を入れる。
Mule の make には数時間かかったので、これもう一度やり直すのは嫌だな、 と思う。フォントがでかくてびっくり(16ポ。Macでは大抵12ポだ)。
シェルを「csh」から「tcsh」に変更。
AfterStep を入れる。NeXTに特別な思い入れはないからウィンドウマネー ジャーは何でもよかった。それに合わせて、Xサーバーもカラー化する。OSFA を利用。必要なものは全部「神山本」のCD-ROMに入っているので楽。