「備後府中 首無地蔵菩薩」『礼賛記』第13部>8


『地蔵大菩薩礼賛記』第13部

八 神経症がなおる


(松江市東津田町)女(49才)


私は神経症というのか極端な神経質であった。どこがどう悪いというのではないのに、何かにつけ不安でおどおどしていた。

私の知人にWさんがおられ、府中市の首無地蔵に参拝するので一緒に参らぬかと誘われた。非常に霊験のあるお地蔵さんということであった。どんなお地蔵さんか知らぬが誘われるままに一緒に府中市に行った。首無地蔵に参ると、皆さん一生懸命にタオルで石の地蔵さんに触わっていらっしやる。宗務所で五百円ほど奉納すると、お返しにタオルとお地蔵さんのしおりをいただいた。タオルは木綿で、地蔵堂に安置されたお地蔵さんの絵と、「奄訶訶訶尾娑摩曳娑婆訶)」のお経が書いてあった。このタオルに首無地蔵さんの霊を入魂して帰ればよいとのことで、地蔵さんにさわり一心に祈った。

家に帰ると何となく心が落着いてきた。不安な気持は失せていた。今ではどこに行くにもタオルを身体から離さない。タオルを持っていると力づよく安心である。最近では心がすっかりほぐれている。噂にたがわぬ素晴らしい首無地蔵さんである。

昭和五十八年八月二十三日