(岐阜県御嵩町)K女(45才)
私は岐阜県に在住している尼僧でございます。
今回不思議な仏縁を体験致しました。小学六年生の娘(二女)が「いじめ」という試練に会い、そのため病気となり苦しんでおりました。又以前旅すがらお世話になった人のお孫さんが、小学六年生で、名前も私の娘と同名でした。この娘さんは後述するまさしく運命的な少女でした。この少女が、府中市の首無地蔵様へと私を引き合わせてくれたという、本当に不思議としか言いようのない出来事が起こりました。
運命的なめぐり合わせの前日のことでした。神経を患い入院中の娘と私は、いつもの通り病室にいました。私は愛読書「大法輪」六月号(平成八年)を読んでいました。その本には全国の不思議なお地蔵様の紹介をしてありました。が何故かそのお地蔵様のページは読み飛ばしていました。
事が起きる前日に、どういうわけかそのページを何気なく目にしていました。
娘にとりましては、小学校六年の最大のイベントである修学旅行が、明日に迫っておりました。しかしどうころんでも、退院ということはとうてい無理な状態でした。然し何と不思議なことに、私が無意識に、「大法輪」誌の首無地蔵様の記事を目にしたその夜のことです。娘の主治医より突然・・・。
「あいさん!一生に一度の修学旅行だ。行くか!!」
と申された。私も娘も一瞬唖然としていた。
「思い切って行ってこい。小学校最後の思い出だ。今まで病気になるほど苦しんだんだ。う−んと楽しんでおいで。たとえ旅行先で、病院へかつぎ込まれたっていいじゃないか。その時はその時だ。先生が学校によく説明して、承諾をしていただくから・・・・。『ナース』を付け『点滴』をぶらさげても、勇気を出して行こう。」
普通では考えられない思いもかけぬことが起きたのでした。私は何かが引き起こっているのだと直感致しました。
そして次の日、娘は夢のような修学旅行に出発して行きました。
又その当日の午前五時頃、なんと広島より電話がかかって来ました。電話の主は、昨年日本全国を旅した節、お世話になった老夫婦からでした。
「昨日の午後八時、孫娘が瀕死の交通事故に逢いました。その際、虫の息の中で、『本日中に府中の首無地蔵様に必ず来て下さい。』との事でした。孫娘は先に行ってその地で貴女を待っていると。」
続けて老夫婦はふるえ声で
「貴女の話をしたことはあるが、貴女が修業を終えて、岐阜にお帰りになっていることも、まして住所も電話番号も知る由もないあの娘が、死の直前に、貴女に残した願いです。私達の可愛い孫娘の供養だと思って行ってやって下さい。」と申されました。
お顔を見たこともなく、お話をしたこともない娘さんの、私への最後のメッセージだったのです。
実は九年前に、仏様より不思議なお力を授かり、今日まで私のような者にでも、亡くなった方と、現世で生きている人々とのお使いとして、お役に立てさせていただいてきました。
私に彼女が伝えたかったことは、是非首無地蔵様の所に来てくれとのことでした。
私が気が付きました時、首無地蔵の地名が明記されている「大法輪」誌を手に、学校へ出掛けた筈の長女「S」(中学1年)と二人で、広島県の府中市へ向う車の中でした。
府中市のあの地蔵のおわす丘に立ちました時には、もう夕方になっておりました。
はじめて目にしました首無地蔵様のお姿に、涙がとめどもなく溢れ出て、止まりませんでした。その名のごとく、首の無いお地蔵様の首のあたりに、本日私をここに導きし、あの老夫婦のお孫さんのお顔が、金色の光の中にはっきりと浮き出て、にこやかに笑っていました。そして私にこう伝えてくれました。
「妙法様よく来てくれましたね。ありがとう。貴女様は今日より一生、この首無地蔵様との御縁は切れる事はないでしょう。どうかこの素晴らしい『地蔵のお力』と『御縁』を、多くの悩める者、病む者、生きる気力をも無くしている者達を、貴女の言葉で、多くの人々に、この地に導きお役に立てて下さい。そして貴女の娘(あい)さんの「いじめ」も間もなく消滅し、身体も良くなりますよ。」
そう言い残して、首無地蔵様に抱かれて、金色のホールの中に包まれ、天に向って昇り、静かに空の彼方に消えてゆきました。
このような不思議な体験は大変な意味がありました。なぜかお地蔵様に御縁の深い方々が大変多く、私宅にこられ是非府中市に行って来たいと申され、あれ以来多く岐阜県よりお参りに行かれました。そして必ず口々に申されますには、「なぜか又首無地蔵様に逢いたくてたまらなくなる」と言われ、何度も足を運ばれております。
ある人は、夢に首無地蔵様がお出になり「再び我の所にお出なされ」と呼んで下さったと、大喜びで足を運ばれる。ある方は何故かあの場所に立ちたいと申される。
本当に不思議です。別に病気でなくとも、魂が清められ、「パワー」を項けるのだと私は感じています。心温まる幸せです。ありがたいことです。
明日「月」に行って帰ってこられる時代が来ましても、このような「宇宙の不思議」「仏縁の不思議」は、素直な清い心で受けとめ、我が魂に仏様を迎え入れることではないでしょうか。
どうかより多くの人々が、首無地蔵さまの御縁をお受けになられますよう、心から願ってやみません。
合 掌
(平成八年十一月十一日)
追記二女「あい」は、修学旅行より無事帰り、首無地蔵に連れて参りました。
娘「あい」は首無地蔵様の前で
「あいちゃん」(広島市の老夫婦の孫娘)有難う。
首無地蔵に参ったことで、身も心も完全にふっきれたようです。「いじめ」が原因の「急性神経性重症喘息」もすっかりよくなり、今では完全に立ち直り、夏のひまわりのごとく、寒い時でも生き生きと元気に過ごしています。
本文中の、広島市の老夫婦の孫娘(あい)さんが交通事故で瀕死の重傷を負い、臨終の頃が私の娘「あい」が病院を退院した時刻でした。