法海上人堂 楽しかった『六角堂の夢』-4
法海上人堂落成を祝して
 四国八十八ケ所全工程一千四百kmのうち、日和佐薬王寺と室戸岬最御崎寺の 間は八十五kmあり、行程中第二番の距離です。
その中でも特に東洋町野根と室戸市佐喜浜町入木の間十ニkmの淀ケ磯は、房総の「おせんこかし」、越後の「親知らず子入らず」と共に日本三大難所と言われてきました。
 このような難所にあってニ百七十年間も人々の拠り所となってきたのが、法海上人堂です。
昨年、巨木が倒れて、この御堂が押し潰されました。
壊れた法海上人堂界
壊れた法海上人堂
【撮影:四国へんろ 菅原 功次】
 遍路僧・真宏〔本名高見宏史〕さんは、この惨状を見て御堂再建を発願し、本年三月こ の地にテントを張り、歩き遍路さんや、地元有志の方々によびかけて、作業を始めました。
六角堂再建中
六角堂再建中
【撮影:四国へんろ 菅原 功次】
 そして約十ケ月後に、見事な六角堂として法海上人堂がよみがえりました。
再建された六角堂
再建された六角堂
【撮影:四国へんろ 菅原 功次】
 その間の協力者の名簿を見ますと、なんと三百七十名にのぼる善意が寄せられています。
明細は御堂に張り出してある芳名録をご参照ください。
 協力者の大多数は「貧者の一灯」であり、労働奉仕の遍路さんも大工仕事は素人が多く、それに加えて本年はことのほか雨天日が多く、電気も水道もない不便な場所で、苦労も並大抵ではなかったと思います。
ほんとうにご苦労様でした。
ありがとうございました。
再建された六角堂
再建された六角堂
【撮影:四国へんろ 菅原 功次】
 再建された御堂は、真宏さんの人柄と熱意、それに共鳴した善根ボランティアの結晶です。
日本人が忘れかけていた「こころ」の結晶でもあります。
再建中の六角堂
再建中の六角堂
【撮影:四国へんろ 菅原 功次】
 法海上人堂に関しては、昔から、色々なご利益や奇跡が伝えられています。
この再建期間中にも、幾つかの奇跡がありました。その一つを紹介しますと、 もともと海中に散在していた大小の岩が多数、波打ち際に寄り集まって、まる で御堂再建を見守るかのように磯を形成しています。
海岸線を見てくださればわかります。このような磯は、今までここになかったのです。
海岸線
六角堂前の海岸
【撮影:四国へんろ 菅原 功次】
 高見さんは、半身不随の身でありながら、以前にも愛媛県の番外札所「ふだかけ大師」の寺堂再建を成し遂げています。そして、今回の法海上人堂再建を合わせ高く評価され、本年五月、ここ庄屋谷の地にて得度式を行い、特別の配慮によって僧籍を授与され、法名真宏となりました。
六角堂と高見真宏
六角堂と高見真宏
【撮影:四国へんろ 菅原 功次】

 このたび御堂再建を心より祝福するとともに、関係者
の方々に深く感謝をいたします。
そして、これを機に、善根善意の輪がますます広がり
ゆくことを祈念して、
お祝いの言葉とさせていただきます。   合掌
           平成十一年十ニ月ニ十日
              世話人 松村敏子

松村さんと高見
松村敏子さんと高見氏
【撮影:四国へんろ 菅原 功次】
 
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