- 8月15日から中国へ行ってきました。というより一寸覗いてきたというべきでしょう。
広島空港からの西安、北京、上海の4泊5日のツアーで、夫は義母の世話で、私1人の参加です。
1度、日本文化の原点である中国へ行って来なくてはと思いながら、 夫と二人の時は、つい、足も心もヨーロッパに向き、 近いところは後回しになっていました。
- 15日
- まず広島空港から上海へ2時間で飛びましたが、これは札幌へ飛ぶのと 同じくらいです。
上海で、トランジットして2時間半で西安に着きました。
夜、空港から、西安市内へ向かい、一直線に延びて地平線まで続く道路、 西安のと言うより、長安の都の広大な城壁は、ライトを張り巡らして、 その形の通り、夜空に浮き上がり、感慨深いものがあります。
ヨーロッパでも城壁を何度も見ましたが、規模が違います。 さすが、長安の都です。
ホテルは、唐華賓館で、「西遊記」の三蔵法師のモデルの玄奨が、 インドからお経を持ち帰り、奉納するために建立した大雁塔のある慈恩寺の敷地内の 庭園ホテルです。本当に美しい庭園で、京都の平安神宮に、良く似ています。
- 16日
- 朝食後、その美しい庭園のテラスで、白いシルクの中国服の老人から太極拳を習いました。
それから西安郊外の秦の始皇帝の兵馬傭へ。
規模といい、人間も馬も、精巧な作りで細かい所まで写実してあるのには、 本当に驚きます!紀元前200年以上のものなのに。
その後、玄宗皇帝と楊貴妃が愛の日々を送ったという華清池へ行きました。 楊貴妃の浴槽は、かいどうの花の形、玄宗皇帝のが、プール程の大きさ なのにも驚きます。午後、西安市内観光で、まず東の城門から入り、西の城門へ、 城門の上から、ここから始まるシルクロードを見る。
真っ直ぐに延びる道路、これがローマまで続いているのです。
鐘楼をバスから見て、大雁塔へ。
孫悟空の三蔵法師のモデルの玄奨が、インドからお経を持ち帰り、 奉納した大雁塔の最上階まで登り、四方を見渡しますと、一方にホテルも見えました。
イタリアのピサの斜塔にも登りましたが、この塔も傾いているとか。
ピサの斜塔は、私が登った直後、禁止になりましたが、この塔も、そうな るのでしょうか。
昔から話によく聞いた三蔵法師ゆかりの場所に来るとは思いもしませんでした。
- 17日
- 朝早く、北京へ飛び、明の十三陵観光。
明代13人の皇帝と皇后の眠る墓が、山裾に、点々と散らばっている。
その中で、発掘されているのは、定陵だけだそうです。
定陵を発掘して、埋葬品を空気に曝した途端、絹織物が風化したので、 後は、埋葬品を発掘しても風化されない技術が開発されるまでお預けだそうです。
さすが、歴史の長い大きな国、気の長い話です。
午後、万里の長城のうちの八達嶺長城へ。日曜日で、すごい車の渋滞。
傾斜のきつい男坂をツアーの皆さんと頂上まで登り、女坂へは私一人で。こちらは傾斜が緩やかです。
筆舌に尽くし難い雄大さです。
夕食は、北京ダック。
ホテルは、大観園酒店で、ここも庭園ホテルです。
- 18日
- 午前、北京市内観光で、天安門広場へ。
イタリアのバチカン広場も広いが、ここは桁違いに広い。
その後、紫禁城へ。今は故宮博物館です。
建物の規模の大きさには、ただ感心するばかり。何しろ広い大きい。
北京市内、郊外共、とても緑が多いのに、 暑い夏、ここだけが樹木が1本もないので、現地案内人に尋ねましたら、 多くの人の集まる所だから、見通しを良くして狙撃を防ぐためで、 奥の皇帝達の居住区域の内廷には、庭園がありました。
宝物館を期待したのですが、これは、蒋介石が98パーセント台湾へ運び、 台北の故宮博物館にあるとは知っていましたが、 そこに有る物はすごい物ですが、数の上ではあまりにも寂しいものでした。
これでは、台湾の故宮博物館にも、是非行ってみなくてはと思います。
飲茶の昼食後、上海へ。
上海に着くと台風13号が上陸で物凄い雨と風。
明日はどうなるのか。でも、今これだけ吹けば、明日は大丈夫だと思う。
- 19日
- やはり雨。風はそれほどでもない。
午前中、上海市内ミニ観光で玉仏寺へ、玉石の釈迦像のお顔がとても良い。
その後、11時に空港に着きましたら、 国際線は、軒並み遅れていて、私達の乗る西安からの便も未だ着いていない。
結局、三時間半遅れで、離陸して、19時に着きました。
- ホテルは、観光客向けで立派ですし、行ったどのレストランも、観光客用らしく綺麗で、 真っ白い糊の効いたテーブルクロスが印象的で、味も良く、満足しました。
ビールは、アルコール度 3.7%でホップも少なく、清涼飲料にアルコールを 少し加えた感じです。
お土産も、観光客用の値段で、高く付けてあり、値切らなければなりません。
初めのうちは、値切り方も遠慮していましたが、そのうち、交渉に快感を おぼえるようになりました。西安でも北京、上海でも、中国の人々は自転を乗り廻していますが、勝手な 言い分ですが、この人々が自動車に乗り換えたら、世界はどうなるのでしょう。
忙しい旅でしたが、歴史や漢詩で習って薄れていた知識が徐々によみがえり、 西安など、千年以上の眠りから、やっと醒めて動き出した感じで、 3都市とも建設ラッシュで、これからの中国は、どのように進むのでしょう。